M&Aの専任契約とは?アドバイザリー契約・非専任契約との違いを解説!

M&Aのプロセスにおいて、「専任契約」や「アドバイザリー契約」、「非専任契約」といった契約の選択は、成功に大きな影響を与えます。

特に、売却意図や交渉相手との進行方法をどう進めるかを決めるためには、これらの契約の仕組みを理解し、自社に最適な選択をすることが重要です。

本記事では、M&Aで活用される専任契約の概要と、アドバイザリー契約および非専任契約との違いについて解説します。

それぞれの契約形態のメリットやデメリット、適したケースも紹介し、M&Aを円滑かつ効果的に進めるためのアドバイスを提供します。

この記事を監修した人:福住優(M&A情報館 代表取締役)

M&Aにおける「専任契約」とは?

M&Aを進める際、売り手企業が特定のM&A仲介会社に業務を委託する方法として「専任契約」があります。

この契約形態は、不動産の専任媒介契約と似ており、売り手企業が一定期間にわたって他の仲介会社と同時に契約することを避け、1社に絞って依頼する形です。

M&Aにおける専任契約には、情報の管理や交渉の効率化といった利点があり、売却を成功させるための重要な役割を担っています。

専任契約の基本的な概要

専任契約とは、M&Aにおいて、売り手企業が特定のM&A仲介会社やアドバイザリー会社に独占的に業務を依頼する契約です。

この契約を結ぶと、売り手企業は契約期間中に他の仲介会社と同時にM&Aの交渉を進めることができなくなり、選定した1社とだけM&Aのプロセスを進めていくことになります。

これは、不動産業界の「専任媒介契約」に似ており、M&A市場での情報の拡散や情報管理の難しさを軽減するための重要な契約形態です。

M&Aにおいて専任契約を結ぶ主な目的は、情報の管理とコントロールを徹底することにあります。複数の仲介会社に依頼する非専任契約と異なり、専任契約では情報が1社のみを通じて買い手候補に提供されるため、情報漏洩のリスクを抑え、売り手の企業価値を高く保つことができます。

また、1社に集中して業務を依頼するため、契約手続きや情報提供が一元化され、経営者の負担が軽減されるというメリットもあります。

専任契約は特に、譲渡企業が自社の売却を極力外部に知られたくない場合に選ばれることが多く、また、買い手企業にとっても希少価値を高め、安心感を与えるために有効な手段です。こうした点から、M&Aを円滑に進め、相手企業に好印象を与えるために、専任契約は非常に有効な選択肢となります。

専属専任契約と専任契約の違い

M&Aにおける専属専任契約と専任契約は、類似する点もありますが、異なる特徴を持っています。専属専任契約は専任契約の一形態であり、さらに強い独占性を持った契約です。

この契約を結ぶと、売り手企業は他の仲介会社に依頼をすることができないだけでなく、たとえ売り手企業が自分で見つけた買い手候補がいた場合でも、選任したM&A仲介会社を通さなければ交渉を進めることができません。

これは、不動産業界でいう「専属専任媒介契約」に類似しています。

一方、専任契約は、特定の仲介会社に業務を独占的に依頼するものの、売り手企業が自力で見つけた買い手候補と直接交渉を行うことは認められています。

したがって、専属専任契約の方がより厳格な管理体制を敷いていると言えます。専属専任契約は、情報秘匿性がより一層重要であり、外部への情報漏洩を極力防ぎたい場合や、特に敏感な情報を取り扱う業界や企業において選ばれるケースが多く見られます。

専属専任契約の特徴として、売り手企業が自ら買い手を見つけるケースがある程度予想される場合、専任契約の方が柔軟性があるため適している一方、買い手候補への情報提供をより徹底的にコントロールしたい場合や、売り手企業が特定の仲介会社に全面的な信頼を置いている場合には専属専任契約が選ばれます。

アドバイザリー契約とは?

アドバイザリー契約とは、M&Aの取引において、売り手や買い手企業がM&A仲介会社またはファイナンシャル・アドバイザー(FA)と結ぶ契約です。この契約は、M&Aプロセスを円滑に進め、交渉の成功率を高めるために必要不可欠なものです。アドバイザリー契約を締結することで、企業はM&Aに精通した専門家のサポートを受け、取引の準備や交渉、最終契約までのプロセス全体を効率よく進められます。

アドバイザリー契約の基本と役割

M&Aにおけるアドバイザリー契約は、M&A仲介会社やFAが、売り手や買い手に代わって重要な役割を担う契約です。

仲介会社やアドバイザーは、M&Aに関する業務を幅広くカバーしており、対象企業の価値評価、取引に必要な資料の収集と整理、後継者や譲渡先候補企業の探索から、交渉のサポート、最終的な成約に至るまでの条件調整まで多岐にわたるサービスを提供します。

具体的な業務内容としては、企業評価の実施、契約書の作成準備、スケジュール管理、候補先企業の提案とマッチング、契約後の統合プロセス(PMI)のサポートなどがあります。

アドバイザリー契約を締結することで、依頼企業はM&Aプロセスに伴う負担を軽減し、アドバイザーの経験と知見を活用することで、リスクを最小限に抑えてスムーズな取引を実現できます。

特に、複雑で高度な専門性が求められるクリニックや医療法人のM&A、また法的・財務的なリスクが高い事業譲渡においては、アドバイザリー契約がより重要視されます。これにより、売り手や買い手企業は本業に集中しながら、M&Aプロセスを進めることができ、最適な譲渡・買収が実現しやすくなります。

専任契約と非専任契約におけるアドバイザリー契約の違い

アドバイザリー契約には、「専任契約」と「非専任契約」という異なる形態があり、それぞれで特徴が異なります。これらの違いを理解することで、企業は自社のニーズやM&Aの目的に合った契約形態を選択できます。

専任契約でのアドバイザリー契約の特徴

専任契約でのアドバイザリー契約は、依頼企業が1社のM&A仲介会社と独占的に契約し、その会社にすべてのM&Aプロセスを任せる形です。これにより、情報管理が一元化され、売却を進めている情報が他の仲介会社を通じて広がるリスクを最小限に抑えられます。

また、1社とだけ密にやり取りをすることで、アドバイザーと企業の関係がより深まり、売り手側の希望や条件が正確に伝わりやすくなります。結果として、アドバイザーが売り手のニーズに即した買い手候補を探し出し、交渉を効率的に進めることが可能になります。

さらに、専任契約においては、仲介会社が特定の買い手候補に優先的にアプローチできるため、早期の成約が見込まれやすい点も特徴です。

非専任契約でのアドバイザリー契約の特徴

一方、非専任契約でのアドバイザリー契約は、複数のM&A仲介会社やアドバイザーと同時に契約する形態です。この契約を選ぶと、複数の仲介会社がそれぞれ独自の候補企業にアプローチできるため、より多くの買い手候補と接点を持つことが可能になります。非専任契約のメリットは、複数の提案を受け、幅広い選択肢の中から比較・検討できる点にあります。

これにより、迅速にM&Aを進めたい場合や、候補者を幅広く探したい場合には有利な形態です。

しかし、複数の仲介会社に依頼するため、情報が広がるリスクが増し、買い手候補に「他社でも同じ案件が紹介されている」という印象を与えてしまう恐れがあります。

結果として、案件の希少性が低く見られ、買い手側の関心が薄れる可能性もあるため、情報管理が難しくなる点には注意が必要です。

専任契約と非専任契約それぞれにメリットとデメリットがあるため、売り手企業は自社の情報管理方針や売却スピードの希望などを考慮し、適切なアドバイザリー契約を選択することが重要です。

非専任契約とは?

非専任契約とは、M&Aにおいて売り手企業が複数の仲介会社やアドバイザーに同時に依頼をかける契約形態です。

これにより、複数の仲介会社が各自のネットワークや手法を活用して候補企業の探索や交渉の進行を行います。

非専任契約は、広範な候補企業に迅速にアプローチしたい場合や、異なる仲介会社からの多様な提案を比較検討したい場合に適しています。多くの候補者にアプローチするため、スピード感が求められるM&A案件や、さまざまな候補を探したいケースでは有力な選択肢となることが多いです。

非専任契約の基本的な定義と特徴

非専任契約の基本的な特徴は、売り手企業が複数の仲介会社と同時に契約を結ぶ点にあります。

この契約形態においては、各仲介会社がそれぞれ独自の手法とネットワークを活かして買い手候補を探し、成約を目指して進めます。

非専任契約では、一度に多くのアプローチが可能となるため、買い手候補の数が増え、マッチングの確率も高まる可能性があります。

また、異なる仲介会社からの提案内容や条件を比較し、売り手企業としての条件に最も適した候補を選ぶことが可能になるという点で、選択肢が増えるのが特徴です。

非専任契約の進め方としては、売り手企業は各仲介会社に対し、自社の条件や希望を共有し、それぞれが独自に候補企業をリストアップし、接触を開始します。

各仲介会社が売り手企業の希望条件をもとに情報提供や交渉を進める一方で、売り手企業は多くの候補者からの提案を比較検討し、最終的な交渉先を決定します。

ただし、非専任契約の場合、複数の仲介会社に情報が提供されるため、情報管理が難しくなる傾向があるため、契約時には各仲介会社と適切な情報管理について確認しておくことが重要です。

非専任契約と専任契約の主な違い

非専任契約と専任契約の大きな違いは、売り手企業が複数の仲介業者と同時に契約するか、それとも1社と限定して契約するかにあります。この違いによって、情報の取り扱いや交渉の進行、メリットとデメリットにも大きな影響が生じます。

非専任契約では複数の仲介会社に依頼するため、売り手企業の情報が広く拡散されるリスクがあります。各仲介会社が異なる候補に同一案件を持ち込む可能性があるため、複数の経路を通じて同じ案件情報が広まってしまうことがあるのです。

買い手候補にとって、複数の仲介会社から同じ案件を提案されることは、「出回っている案件」「広く売却が進められている案件」という印象を与え、案件の希少性や独自性が薄れてしまうリスクがあります。

これにより、特定の買い手候補が案件への関心を失うこともあり、交渉の進行に影響を与える可能性があります。

非専任契約のメリットは、やはり複数の仲介会社に依頼することで幅広い候補先にアプローチできることです。このため、迅速なマッチングを実現したい場合や、幅広い候補者の中から条件に合う相手を見つけたい場合に適しています。また、複数の仲介会社から異なる視点や提案を受けることで、売り手企業にとって最適な選択ができる点も大きな利点です。

一方で、非専任契約のデメリットとしては、前述したように情報が拡散されやすく、情報漏洩リスクが高まる点が挙げられます。

さらに、複数の仲介会社とのやりとりが増えるため、売り手企業にとってはコミュニケーションや情報提供の負担が増加することもデメリットとなります。

案件のスムーズな進行や情報の一貫性を保つためには、非専任契約の進行中に売り手企業側でもしっかりと情報を管理し、各仲介会社と十分な連携を取る必要があるでしょう。

このように、非専任契約は幅広いアプローチが可能になる一方で、情報管理が複雑になるため、売り手企業はそのメリットとデメリットを十分に理解した上で契約形態を選ぶことが重要です。

専任契約と非専任契約のメリットとデメリット

M&Aにおける専任契約と非専任契約は、それぞれ異なる特徴を持ち、売り手企業に対してさまざまなメリットとデメリットをもたらします。

専任契約は1社の仲介会社に業務を一任することで情報の管理や交渉の一貫性が高まり、非専任契約は複数の仲介会社と同時に契約することで広範な候補者へのアプローチが可能になるといった点が特徴です。

以下、それぞれの契約形態について見ていきましょう。

専任契約のメリット

専任契約には、次のようなメリットがあります。

情報漏洩リスクの軽減

専任契約の最大のメリットの一つは、情報漏洩リスクの軽減です。1社の仲介会社に業務を依頼することで、情報の管理がしやすく、売却検討中であることが外部に広がるリスクを最小限に抑えられます。

M&Aにおいて情報の秘匿性は買い手企業にとっても重要視される要素であり、売り手側としても良い条件での交渉が進めやすくなります。

統一した情報発信と交渉の円滑化

専任契約では仲介会社が一貫して売り手企業をサポートするため、情報発信の内容が統一され、交渉もスムーズに進みやすくなります。

1社が情報管理や候補企業へのアプローチを行うため、売り手企業の希望条件や取引に対する方針がぶれることなく候補者に伝わり、誤解や不一致を減らすことが可能です。統一された情報と効率的な交渉により、買い手候補企業との信頼関係が築きやすく、成約に向けた交渉が円滑に進行します。

専任契約のデメリット

専任契約には、以下のようなデメリットがあるので注意が必要です。

選択肢が狭まるリスク

専任契約では1社の仲介会社を通してのみ候補者を探すことになるため、アプローチできる候補企業の数が限定されてしまう可能性があります。

他の仲介会社と並行して探す場合に比べ、選択肢が狭まるリスクがあり、特に限られた候補者の中から最適な相手を見つける必要があるケースでは、デメリットと感じる場合もあります。

M&A進行スピードの課題

1社の仲介会社に依存することで、アプローチ範囲が狭まり、成約までのスピードが緩やかになる可能性があります。特に早急にM&Aを進める必要がある場合や、市場環境の変化が激しい状況では、スピード感が不足する場合もあるため、交渉が遅延するリスクに注意が必要です。

非専任契約のメリット

非専任契約には次のようなメリットがあります。

広範囲での候補企業へのアプローチ

非専任契約では複数の仲介会社がそれぞれのネットワークを駆使して候補企業を探すため、幅広い企業へアプローチすることが可能です。

多様な候補者に短期間でアプローチすることができるため、売却相手の選択肢が増え、より多くの可能性から最適な相手を見つける機会が広がります。特に特定の業界に買い手候補が多い場合には、有効な方法となります。

比較検討の機会が増加するメリット

複数の仲介会社から異なる候補企業や提案を受けることができるため、売り手企業にとっては最適な条件を提供する相手を見つけやすくなります。

選択肢が多いことで、さまざまな候補の中から条件に合う相手を比較検討できるため、譲渡価格や取引条件についても、より有利な交渉が進められる可能性が高まります。

非専任契約のデメリット

非専任契約のデメリットとしては次の2点があります。

情報漏洩リスクとブランドイメージへの影響

非専任契約では複数の仲介会社が同時に候補者探索を行うため、売り手企業の情報が広範に共有されやすく、情報漏洩のリスクが高まります。

複数の仲介会社が同じ候補に案件を紹介することで、「出回っている案件」として認識され、案件の希少価値や独自性が薄れてしまうことがあります。これにより、買い手候補からの関心が薄れる可能性があるため、慎重な情報管理が求められます。

多くの業者とやり取りする際の負担

複数の仲介会社と連携することで、売り手企業は多くの仲介会社とコミュニケーションを取る必要があり、その分、情報の管理ややり取りに時間と労力がかかります。複数の仲介会社への対応に追われ、本業に影響が出るリスクもあります。

加えて、各仲介会社が異なるアプローチ方法をとるため、売り手企業の条件や方針が一致しない可能性があり、売却方針にばらつきが出てしまうこともデメリットとなり得ます。

専任契約と非専任契約にはそれぞれの強みと弱みがあるため、売り手企業は自社のニーズやM&Aの目的、情報管理の方針などに応じて最適な契約形態を選択することが重要です。

M&Aを成功させるための契約選択のポイント

M&Aの成功には、専任契約と非専任契約のどちらが適しているかを慎重に検討することが重要です。案件の性質や目標とするスケジュール、企業のニーズによって最適な契約形態を選ぶことで、成約の可能性が高まります。

ここでは、専任契約が有効なケースと非専任契約が適しているケースについて、それぞれの理由を含めて解説します。また、契約締結前に確認しておくべき重要なポイントについても触れていきます。

専任契約が有効なケースとその理由

次のようなケースでは、専任契約が有効であると考えられます。

情報の秘匿性が重視される場合

M&Aを進める上で、売却の意図や条件が外部に漏れないことが重要な場合には、専任契約が非常に有効です。

専任契約では、特定の仲介業者が売り手企業を専属で担当するため、情報の一元管理が可能です。

売却情報が広く知れ渡ると、企業イメージや従業員の士気に悪影響を及ぼすリスクがありますが、専任契約により情報の管理を徹底することで、外部への漏洩リスクを大幅に軽減できます。

また、企業が譲渡を計画していることが市場に出回らず、秘匿性を保ちながら交渉を進められるため、信用を損なわずにM&Aを進めたい企業にとって専任契約は理想的な選択肢です。

長期的な交渉が見込まれる場合  

交渉や調整に時間を要するM&A案件では、専任契約によって一貫した支援を受けることが成功のカギとなります。

特に複雑な条件の設定やデューデリジェンス、契約書の作成・交渉など、多段階にわたる交渉が必要な場合、専任契約による継続的なサポートが役立ちます。

専任契約では仲介業者が売り手企業の方針を深く理解し、候補企業との調整を確実に行うため、売り手企業の意向を踏まえた慎重な進行が可能です。

このため、長期的な戦略に基づいたM&Aを実現したい企業にとって、専任契約が効果的です。

非専任契約が適しているケースとその理由

次のようなケースでは、非専任契約が適していると考えられます。

短期でのM&Aを目指す場合

短期間で成約を目指す場合には、非専任契約が適しています。

非専任契約では複数の仲介業者に並行して買い手候補を探してもらえるため、より多くの候補企業にアプローチすることが可能です。

複数の業者からの提案が集まることで、候補者が見つかるスピードが早まる可能性が高く、迅速な成約が見込めます。スピードを重視したM&Aを求めている場合には、非専任契約が効果を発揮するでしょう。

広範囲で候補企業を探したい場合  

特定の業界や地域だけでなく、広範囲で候補企業を探したいと考える企業にも、非専任契約は有効です。

複数の仲介業者が異なるネットワークを活用し、幅広い業界・地域にアプローチすることで、売り手企業にとって最も適した候補を見つけられる可能性が高まります。

非専任契約によって多様な候補者にアクセスすることで、比較検討の幅が広がり、最適な相手企業を選択しやすくなります。ただし、情報が広がりやすくなるため、情報管理には注意が必要です。

契約を結ぶ前に確認すべき事項

専任契約にせよ、非専任契約にせよ、契約を結ぶ場合は、以下のポイントに十分注意しましょう。

各契約形態における情報管理体制の確認

専任契約と非専任契約では情報の管理体制が異なるため、契約を結ぶ前にそれぞれの情報管理方法を確認することが重要です。

特に非専任契約では複数の仲介業者に情報を提供するため、情報漏洩のリスクが高まる可能性があります。

契約を結ぶ前に、仲介業者がどのような体制で情報を管理し、必要以上に広がらないよう対応しているかを確認することが、信頼できるM&A進行のための重要なポイントとなります。

仲介業者とのコミュニケーション体制の重要性  

M&Aの進行には、仲介業者との円滑なコミュニケーションが不可欠です。専任契約であれば1社とのやり取りとなり、密な情報共有がしやすくなります。

一方、非専任契約では複数の業者と連絡を取る必要があるため、情報の伝達や進行管理が複雑になる可能性があります。

契約前に各仲介業者とのコミュニケーション体制について話し合い、スムーズな進行を実現するための連絡手段や対応方法についても確認しておくと、後々のトラブルを避けやすくなります。

専任契約・非専任契約のどちらが適しているかは、案件の規模や特徴、企業の方針により異なります。自社の目的に合った契約形態を選択し、成功に向けて確実な準備を整えましょう。

まとめ:自社に合った契約形態を選ぼう!

M&Aを成功させるためには、契約形態を慎重に選択することが不可欠です。

専任契約は情報漏洩を防ぎ、一貫性あるサポートが受けられる一方、非専任契約は広範囲のアプローチが可能で、より多くの候補企業に出会えるメリットがあります。

また、アドバイザリー契約の活用により、専門的なサポートが得られることもM&Aの進行に有利に働きます。

自社の目的や目指すスケジュールに合わせた契約形態を選び、プロセスをしっかりと管理していくことで、M&Aを効果的に実現させましょう。

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